花追い人のホームページ   尾瀬花紀行2
(2002. 9.28)

(14) 朝の尾瀬ヶ原(2)

[7月 9日(火)] (その2)



オニノヤガラ
[写真1]:オニノヤガラ

[写真1]:オニノヤガラ
無葉蘭。
葉がないと言うことは光合成をしないと言うこと。
自ら必要とする栄養を自ら作るというのが植物の本懐だとすると、光合成をしない植物というのはとんでもない存在だ。
しかし、いろいろなやつがいるという多様性こそ自然界の本懐。
ここ尾瀬でも寄生植物で光合成をしないギンリョウソウやショウキラン。
虫をつかめて食べてしまうモウセンゴケ、ナガバノモウセンゴケなど。
自然界で何らかの役割を果たしている。(ラン科)



サギスゲ ミツガシワ
[写真2]:サギスゲ [写真3]:ミツガシワ

[写真2]:サギスゲ
このコーナーをご覧になっている方ならば、もうワタスゲとサギスゲの区別はおわかりのことだと思います。
どちらもなんとなく秋の雰囲気がただよう湿原によく似合う。
湿原を吹き抜ける風に静かに揺れる穂が涼しげだ。(カヤツリグサ科)

[写真3]:ミツガシワ
ミツガシワの花はとっくに終わって、3枚の特徴ある葉ばかりが目だっていた。
ようやく一輪だけ見つけたので思わず撮影してしまった。
本来は円錐状にたくさんの花が並んで独特の風情が漂うのだが、こうして一輪だけだと別物のようである。
一緒に穂を作っていた花はすっかり枯れて写っている。(ミツガシワ科/少し古い図鑑ではリンドウ科)



昆虫
[写真4]:昆虫

[写真4]:昆虫
お恥ずかしい話だが、昆虫にはまったく興味を持たずに育ってしまったのでなんだか分からない。
朝露の中でいつまでもじっとしていたこの昆虫は近づいても逃げもしなかった。
ひょっとするとホタルなのかな。



ノアザミ
[写真5]:ノアザミ

[写真5]:ノアザミ
おはよう、今日も霧だね。
なんて朝の挨拶をしているのだろうか。
朝露をつけて霧のなか。
そろそろ開花するのだろうか、アザミのつぼみ。(キク科)



コバノギボウシ チングルマ
[写真6]:コバノギボウシ [写真7]:チングルマ

[写真6]:コバノギボウシ
湿原に生えるギボウシ(擬宝珠)はまだつぼみ。
これから順次開花してゆく。(ユリ科)

[写真7]:チングルマ
野草図鑑を見てもチングルマは出てこない。
チングルマは野草ではないからだ。
もちろん観賞用の園芸植物や食用・薬用の農業植物でもない。
こう見えても樹木なのだ。
だから野草という草ではない。
高山植物としてははずせない主要メンバーだ。(バラ科)



見晴地区山小屋
[写真8]:見晴地区山小屋

[写真8:見晴地区山小屋
朝飯前の宿舎周辺の散策兼撮影はお腹が空いてくるまで。
お腹が空いてくるとどうしても目が宿舎の方に向かってくる。
正面に見えるのが弥四郎小屋、その左側に廻ったところが今回お世話になっている檜枝岐小屋。
朝ご飯の時間はもうすぐ。



クガイソウ
[写真9]:クガイソウ

[写真9]:クガイソウ
あの五重塔のてっぺんの屋根に立っているものは金属製で9段の輪が並んでいる。
あれを「九輪(くりん)」とか「九蓋(くがい)」という。
花がぐるりと輪のように付いた(輪生)ものが何段にもなっているのがクリンソウ(サクラソウ科)、
葉が輪生して、それが何段にもなっているのが、このクガイソウという。
面白いのは、クガイソウの輪生は、4枚輪生、・・・、8輪生とあり、
たとえば、5枚輪生のものはどの段も5枚輪生となっている。
この写真でそういうことが分かりますか(ゴマノハグサ科)

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