(2002. 9.13)
(12) 湯布院・美術館めぐり
[6月29日(土)] (その4)
[写真1]:湯布院美術館 [写真2]:湯布院美術館
[写真1][写真2]:湯布院美術館
放浪の詩人画家、佐藤渓氏の作品を常設する美術館。
作品を展示して、展示した作品を見せるというのが美術館であるが、
ここでは作品を展示して、作品を展示した空間を見せるということに相当なウェイトを掛けているように見受けられた。
昔の小学校のような板張りの床に、座るとお尻が痛くなるような木の椅子が並べられていたりする。
それだけにDNAにインプットされているような懐かしい空間が全身を包んでくれる。
窓から射し込む光さえも子供の頃に体験したようなデジャブ感のあるやさしさだった。
[写真3]:湯布院美術館 [写真4]:湯布院美術館
[写真3][写真4]:湯布院美術館
授業が終わってから教室の掃除をしたんだろうか。
図書室への廊下には夕方にも日が射していたのだろうか。
理科室の準備室でホルマリンに漬かった標本を夢中で見ていた時に傍らにいたのは誰だったか。
そんな忘れてしまった記憶がよみがえってくるようなそんな空間が心地よい。
そういえば、美術館だというのに美術品などひとつも見ていなかったことに今気がついた。
[写真5]:マルク・シャガールゆふいん金鱗湖美術館
[写真5]:マルク・シャガールゆふいん金鱗湖美術館
湯布院にはマルク・シャガールの美術館がふたつある。
ひとつが、「マルク・シャガール湯布院高原美術館」、そしてもう一つが、ここ「マルク・シャガールゆふいん金鱗湖美術館」だ。
片方しか行っていないので比較できないけれど、ガイドブックによると「高原」は駐車場収容台数500台とある。
ちなみに「金鱗湖」は7台である。
まあ、だからなんだと言われても困るのであるが。
[写真6]:
マルク・シャガールゆふいん金鱗湖美術館
[写真6]:マルク・シャガールゆふいん金鱗湖美術館
シャガールが好んで描いたサーカスにまつわる作品がよく収集されている。
一階がカフェとミュージアムショップ、二階が展示室になっている。
[写真7]:美術館の窓からの金鱗湖 [写真8]:マルク・シャガールゆふいん金鱗湖美術館
[写真7]:美術館の窓からの金鱗湖
展示壁の額縁と額縁の間に細長い窓があって、そこから金鱗湖が望めるようになっている。
[写真8]:マルク・シャガールゆふいん金鱗湖美術館
窓からの風景と相まって、シャガールの独特な世界が広がって、心地よい空間が広がる。