花追い人のホームページ    沖縄マングローブ紀行
(2005.10.25)

19.浦内川河口のマングローブで遊ぶ

[2005年 3月10日(木)](その7)



浦内川河口マングローブ
浦内川河口マングローブ

昨日の仲間川、そして、本日の浦内川という日本では代表的なマングローブの川をガイドツアーした
確かにガイドツアーは効率的だが、そこはそれ、自分の足と目で見直してみたいもの
というわけで、浦内川の河口に行ってみた
橋の上からの景観である



浦内川河口マングローブ
浦内川河口マングローブ

この、河口部にヒルギが点在する風景は、諸文献のマングローブを調べると必ず出てくるくらい代表的な景観だ
西表島に渡って最初に目についた風景でもある
そして、いよいよここで降りてみようということだ



浦内川河口マングローブ
浦内川河口マングローブ

干潟に、おそらくオヒルギであろう、マングローブを代表する樹が点在している
潟は水を含んできらめいて見える
人っ子一人いない
なんて美しいんだろう
今、目の前に広がる風景が信じられずに
自分が本当にこの場にいることを何度も確認しなおしている



マングローブ植物(浦内川河口マングローブ)
マングローブ植物(浦内川河口マングローブ)

橋の近くに車を停める
そして、いよいよ橋から下の川に降りてゆく
川辺に沿うようにマングローブ植物が例によって複雑な根を張っている
この植物だけじゃない
根の周辺、水の中
あたり一帯に豊かな生物相が展開しているはずである
なんといっても、熱帯・亜熱帯というのは生命の故郷なんだから



浦内川河口
浦内川河口

今、沖縄県は九州地方の一部になっているようである
そう、沖縄は日本のほんの一部の小さな県に過ぎないということになっている

だが、自然相ということになると
日本を二分して「沖縄」と「それ以外」という分け方をしてもさほど異常ではないと思う
植物を見ていて思うのだが、北海道と九州では明らかに植物相は異なっている
しかし、そんなものは沖縄の植物相との違いと比べたら
北海道と九州の違いなんかわずかなものだ
このたった一枚の写真がそのことを余すところ無く語っている



浦内川河口
浦内川河口

川辺にカラフルなカヌーが置かれているが、その近くに人影はない
いつから置かれていて、いつまで置かれるのか判らない
この川をカヌーで遡航してみたら面白いだろうと思う



トントンミー(浦内川河口)
トントンミー(浦内川河口) トントンミー(浦内川河口)

小さな生物を見つけた
干潟でピョンピョン跳ねているハゼの仲間だ
この手の動物の正確な同定は良く分からないが
手許の沖縄の生物図鑑にあるミナミトビハゼというのによく似ている
トビハゼの仲間を沖縄ではトントンミーという
可愛い呼び方だし、イメージもぴったりだ
だから、私もこの名で呼ばせていただくことにする



マングローブ植物(浦内川河口マングローブ)
マングローブ植物(浦内川河口マングローブ)

木の幹の地上部から根が出ている
地中からも空気中に気根を伸ばしているものもいる
小さな空間がこんがらがりそうなくらい生物の密度が濃いということだ
これも生物相の豊かさを表している
それと同時に植物にとって呼吸がどんなに重要かということも表している



マングローブ植物(浦内川河口マングローブ)
マングローブ植物(浦内川河口マングローブ)

生命の営みがこんなにも美しい造形を作った
個々の根は呼吸のために空気を求めたこと、
そして、押し寄せる潮の干満に流されないように頑張る体制を作ったということなのだろうが
全体としてこんなにも美しい形ができあがった



オヒルギ(浦内川河口マングローブ) オヒルギ(浦内川河口マングローブ)
オヒルギ(浦内川河口マングローブ) オヒルギ(浦内川河口マングローブ)

日本に自生するヒルギの仲間で赤い花を咲かせるのはオヒルギだ
左の写真がオヒルギの花
但し、雄しべ・雌しべが終わってしまった状態ではないかと思う
左の写真は花が終わって実になったところだ
子房の部分が大きくなってオクラの実というような感じの実になる



貝(浦内川河口マングローブ)
貝(浦内川河口マングローブ)

この辺り、豊かな生物相が感じられるのだが、例の根のためにマングローブの林の中には踏み込めない
わずかに残された砂浜の上で目につく生物しか見ることができない
この貝もそんな目につく生物のひとつだ



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