花追い人のホームページです。
シーズンズグリーティング
 1月第0週(1月1日〜1月5日) 
 真鶴半島で初日の出を拝む 
 (謹賀新年・特別増刊) 
(2001.12.22)

明けましておめでとうございます。
昨年も、「花追い人のホームページ」をお引き立ていただきましてありがとうございました。
本年も引き続きご愛顧を賜りますよう改めてお願い申しあげます。

なんていうと、何寝ぼけてるんだ、と怒られそうですが、当 Season's greeting のコーナーは季節先取り。
はやくもお正月を迎えてしまいました。
一足早くお正月気分を、そして、初日の出をどこかで見ようかなとお考えの方のご参考に。
 



[1月1日]

 [写真1]:初日の出前(真鶴半島 三ツ石) 
初日の出前(真鶴半島 三ツ石)

初日の出を撮影に行くようになってから今年で8年目。
もうすっかり恒例になって、これ無しでは年を明けられなくなってしまった。
一昨年の本栖湖、昨年の箱根駒ヶ岳と、2年連続で霧のため初日の出を拝めなかった。
今年は万全を期さなくてはならない。
この恒例の初日の出をどこで拝もうかというとが当日の朝まで決まらないということもまた恒例になってしまった。

初日の出はだいたい6時50分から7時頃。
とにかく一年中で一番遅い時間なので出掛けるのは簡単。
そう思うのだが、毎年必ず、出掛けてからもしかしたら間に合わないかも知れないと思う局面に遭遇する。
何かのアクシデントで遅れても日の出は絶対に待ってくれないから余裕を持って出発するのが鉄則だ。
大晦日の紅白歌合戦も見ないで早めに就寝。
午前3時38分、星空を見上げながらの出発だ。


[写真1]:初日の出前(真鶴半島 三ツ石) 




 [写真2]:初日の出前(真鶴半島 三ツ石) 
初日の出前(真鶴半島 三ツ石)

目的地はとりあえず真鶴半島の三ツ石と定めた。
万一なにかあれば臨機応変に目的地を変更する。
当然この時間に交通渋滞は無いから余裕と思いきやスタート直後からアクシデントに見舞われてしまった。
最初のアクシデントはこの時間は無料で通行できる芦ノ湖スカイラインで。
路面凍結チェーン規制の表示も無人の料金所では強制力もなくそのまま進入。
しかし、走るにつれ路面にはほんの薄い凍結が見られる。
実はこのくらいの凍結が一番滑るのである。
ある登り坂でとうとう全く前進が出来なくなった。
路面凍結を甘く見てはいけない。
たとえ1メートル、時には数センチでも進めない時はどうしようもない。
本来は有料道路では絶対禁物のUターンを試みる。
しかも1センチも前進出来ない状況だからバックでのUターンだ。
それも悪いことに路肩のU字溝へはまるかどうかのぎりぎり。
一歩も前進は出来ない状況だから切り返しは不可能。
万一、タイヤを溝へ落としてしまっては初日の出どころではない。
今年は事故から始まるという最悪のスタートになってしまう。

[写真2]:初日の出前(真鶴半島 三ツ石) 



 [写真3]:期待(真鶴半島 三ツ石)  
期待(真鶴半島 三ツ石)

そんなこんなでなんとか芦ノ湖スカイラインでの路面凍結からのUターンには成功。
しかし、戻り道といえども下り勾配ばかりではない。
いくら気がせいても凍結には慎重に運転操作をしなければならない。
無事芦ノ湖スカイラインは脱出できたものの箱根の一般道もかなりの凍結になる。
元箱根まで、箱根峠まで、湯河原パークウェイ。
緊張の連続だ。
日の出の時間は刻々とせまるなか、そろりそろりと凍結対応の慎重な運転が延々と続く。

ようやく真鶴半島に入ったと思ったら駐車場に向かっての大渋滞。
少しも列が進まない。
もちろん、後退もままならない。
考えてみれば当然である。
この辺りの車は全部初日の出が目的なのだからそれ以前に駐車場を出庫する車は1台も無い。
1台1台が狭い路肩に縦列駐車をして行くのを延々と待つと同時に自分の駐める場所を捜すという絶望的な状況なのである。

[写真3]:期待(真鶴半島 三ツ石) 



 [写真4]:初日の出(真鶴半島 三ツ石) 
初日の出(真鶴半島 三ツ石)

あらゆるアクシデントをクリアして、撮影開始は6時28分。
日の出まで約30分。
車を降りたときは足許に懐中電灯が必要であったが、このころになると空にも色が現れて明るさを帯びてくる。
初日の出の撮影現場に立つまでのさまざまな苦労が一気に報われる。
寒さもさほどのものではない。
快調な撮影、そして、快調な一年が始まるような気分になる。
これが初日の出撮影の醍醐味だ。


[写真4]:初日の出(真鶴半島 三ツ石) 




 [写真5]:初日の出(真鶴半島 三ツ石) 
初日の出(真鶴半島 三ツ石)

よく既製品の年賀状のモチーフに用いられているのは、ここの三ツ石の中央から日が昇ってくるシーン。
しかし、初日の出に限って言えばこのモチーフはおそらく嘘である。
どこから見てもそのような角度はなく日の出は三ツ石よりずっと左側=北側から登る。
恐らく、夏に近い頃に三ツ石の中央辺りから日の出を拝める時期があるのではないか。 

[写真5]:初日の出(真鶴半島 三ツ石) 



 [写真6]:初日の出(真鶴半島 三ツ石) 
初日の出(真鶴半島 三ツ石)
 
初日の出。
周囲の全く知らない人たちといつの間にか親しくなる。
みんなお正月の初日の出気分だからなかなかなごやかな雰囲気になる。
空の色が変わる度に、歓声が上がったり、見知らぬ同士が声を掛け合ったり・・・・・。
初詣よりもお節料理よりも、これをやらないと新しい年を迎えたことにならない。

初日の出を終えて、三々五々引き上げて行く。
海岸から見ていた人は岩場を上がって行く。
○○ツアーの人たちは朝食の用意が出来ていますと言う放送。
早朝から大型バスに乗って初日の出を拝んで、お節料理を食べて、このまま初詣にでも行くのだろうか?
こんなバスツアーも良いだろうなと思っていると、岩場にスイセンの花。
岩場から見れば昇ったばかりの太陽でまだ下からの光線。

というわけで、真鶴半島から引き上げる。
ラジオではこの時間で芦ノ湖スカイラインはチェーン規制。
湯河原パークウェーは通行止めが解除になったところ。
そんなで、真鶴半島から右回りに箱根へ向かう。
おっと、こんな早い時間から小田原早川へ向けての渋滞が始まった。
箱根湯本方面も渋滞。しかたなくターンパイクを登る。
こちらは素晴らしい雪景色。
氷、雪、渋滞と苦労の多かった小旅行を終えて、やっと家族と新しい年を祝う。
快く疲れた身体を横たえると心地よい眠りに落ちる。
のんびりとしたお正月。
やっとおみこしをあげて、近所の二の岡神社にお参り。
隣の平和公園を一回り。
家族との小旅行はたったこれだけ。
それもまた新しい年を迎える行事だ。
 
[写真6]:初日の出(真鶴半島 三ツ石) 



撮影データ
[写真1]:初日の出前(真鶴半島 三ツ石)
CANON EOS-1N EF200mm F1:2.8L
f2.8 (0.6秒) ±0EV FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L Manfrotto 141RC 1999.1.1(金) 6:28 (99501V-23A) 

[写真2]:初日の出前(真鶴半島 三ツ石)
CANON EOS-1N EF20-35mmZOOM F1:3.5-4.5 USM (20mm付近)
f8.0 (4秒) (露出補正:0) FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L Manfrotto 141RC 1999.1.1(金) 6:39 (99501V-31A) 

[写真3]:期待(真鶴半島 三ツ石)
CANON EOS-1N EF200mm F1:2.8L
f8.0 (1/8) ±0EV FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L Manfrotto 141RC 1999.1.1(金) 6:45 (99502V-01)

[写真4]:初日の出(真鶴半島 三ツ石)
CANON EOS-1N EF200mm F1:2.8L
f2.8 (1/125) ±0EV FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L Manfrotto 141RC 1999.1.1(金) 6:52 (99502V-08) 

[写真5]:初日の出(真鶴半島 三ツ石)
CANON EOS-1N EF50mm F1:1.8U
f2.8 (1/180) ±0EV FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L Manfrotto 141RC 1999.1.1(金) 6:53 (99502V-12) 

[写真6]:初日の出(真鶴半島 三ツ石)
CANON EOS-1N TAMRON SP500mm REFLEX F1:8.0
f8.0 (1/50) +1.0EV FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L Manfrotto 141RC 1999.1.1(金) 6:55 (99502V-18) 

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