２月第１週（２月３日〜２月９日）
春の息吹の神代植物公園
（春の息吹・特別増刊）
（2002. 1.24）
［２月８日］
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立春を過ぎたとはいえまだまだ気温は一年中でいちばん低い時期だ。
つぼみは膨らんできても、もちろん花の時期にはまだ早い。
そんな中ほとんどお客さんの来ない神代植物公園である。
それにしても深みのある青い空というのは写真撮影にはいちばんふさわしい。
どんな花にも素直に似合ってしまう。
この写真には空は写っていないけれど、光の中に春が見えているのがよく分かる。
［写真１］：ロウバイ(神代植物公園)
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マンサクは春の喜びだ。
新しい春を迎えて "まず" 咲くことから、マンサクと呼ばれた。
そしてそれだけではなく、新しい春に今年の豊作を祈ることから豊年満作。
そうした春の喜びと新しい一年への希望の象徴としての役割をその春一番で開花した花が果たすことになる。
この花が咲けば、あとは次々と百花が繚乱することになる。
［写真２］：シナマンサク(神代植物公園)
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ウメは花を鑑賞する為に品種の改良を行った花梅と、実を収穫する為に作られた実梅の系統がある。
天は二物を与えないという前提に立ってどちらかひとつの目的で選別を行うことで新しい品種を求めたのだ。
その意味では白加賀は実梅の系統だ。
最高品質の梅干を作るときの重要な品種となる。
ところが、鑑賞用の梅林に必ず存在するのもこの品種だ。
天が二物を与えることがあるという重要な証拠となる。
［写真３］：ウメ "白加賀"(神代植物公園)
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鑑賞用の梅林ではある程度長い期間の鑑賞に堪えられるようにわざと花期のずれた品種を混ぜて植えられることが多いのだが、
実梅の生産を目的とした梅林では花期を揃えて一斉に咲く品種を揃える必要がある。
同時に開花しなければ花粉の媒介が出来ないからである。
そういう梅林に植えられる最も多い品種がこの白加賀である。
［写真４］：ウメ "白加賀"(神代植物公園)
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しかし、すべてを白加賀で揃えてしまうと梅の実を生産することができないのだ。
実は梅には自家不和合性という性質があり、同じ株の花粉では受粉しない仕組みが確立している。
本来なら別の株であれば問題無く受粉するべきところ、
栽培用の確立した品種とはまったく同じ遺伝子を持つクーロンであり同じ株の花粉と同様になっている。
だから実梅用の梅林には白加賀と同時に開花する紅梅が必ず植えられている。
［写真５］：ウメ"白加賀"(神代植物公園)
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浅き春。
それでも光は次第に強くなり冬の間の弱弱しい光とは一線を画するようになった。
地面にはまだ昨年の秋の落ち葉がたっぷりと地面を覆っている。
夕方間近となり西へ低くなった太陽の光が林の奥深くまでさしこんだ。
素敵な春の幾何学模様が出現した。
［写真６］：樹影(神代植物公園)
撮影データ
［写真１］：ロウバイ(神代植物公園)
Canon A-1 NEW FD300mm F2.8L C-PL<BR>
(f2.8付近) 1/125 (露出補正:0) FUJICHROME Velvia(RVP)<BR>
GITZO #468L 三脚 Mamiya AW701 雲台 2001.2.8(木) 12:27 (01D12V-21)
［写真２］：シナマンサク(神代植物公園)
Canon A-1 NEW FD300mm F2.8L UNIPLUS TUBE 25 C-PL
(f2.8付近) 1/90 (露出補正:0) FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L 三脚 Mamiya AW701 雲台 2001.2.8(木) 14:26 (01D13V-4)
［写真３］：ウメ"白加賀"(神代植物公園)
Canon A-1 NEW MACRO FD 200mm F4
(f4.0付近) 1/30 (露出補正:0) FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L 三脚 Mamiya AW701 雲台 2001.2.8(木) 14:41 (01D13V-11)
［写真４］：ウメ"白加賀"(神代植物公園)
Canon A-1 NEW MACRO FD 50mm F3.5
f3.5 1/60 (露出補正:0) FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L 三脚 Mamiya AW701 雲台 2001.2.8(木) 14:48 (01D13V-15)
［写真５］：ウメ"白加賀"(神代植物公園)
Canon A-1 NEW FD135mm F3.5
f3.5 1/350 (露出補正:0) FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L 三脚 Mamiya AW701 雲台 2001.2.8(木) 14:53 (01D13V-18)
［写真６］：樹影(神代植物公園)
Canon A-1 NEW FD135mm F3.5
f3.5 1/90 -0.7EV FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L 三脚 Mamiya AW701 雲台 2001.2.8(木) 15:02 (01D13V-21)
