(2003.11. 3)
東京都中央区にお住まいのKU様から、メールをいただいた。
> えらいでしょ、ね。
という訳で、早速出掛けてみた。
ある日の事、チャリでの近所を用足しをしてブリヂストン美術館の前を通りがかりました。
ウィンドウに展示されていたガレの作品に足を止め見とれておりました。
何とか盗む方法はないものかと妄想をふくらませながらふと手前にある名札(みたいなもの)をみると「クレマチス文耳付花瓶」とあるのです。
その文様はどうみたってクレマチスなんかではなくケシ科キケマン属ケマンソウなの。
野草図鑑をナイトキャップにしている私は本物は見たことないけどコマクサそっくりなので覚えてた。
えらいでしょ、ね。
そうなるとどうしても言いたくなり美術館に手紙でクレマチスではなくケマンソウではないかと思うが・・、と書いたらとんちんかんな返事。
工芸品の専門家なんか要らないっての、植物図鑑見ればすぐわかるのに。
結構そんな間違いあるのかもね。
入館しないで見える外のウィンドウだから見に行ってみてよ。
> ブリヂストン美術館の○○と申します。
> 7月31日消印のお手紙を頂戴いたしました。
> すぐに返事を出さずにたいへん失礼いたしました。
> ガレ作品のこと、お問い合わせありがとうございます。
> 当館は、実は工芸作品の専門家がおりません。
> 恥ずかしながら、すぐにお答えできないのが実状です。
> しかし、いろいろな方のご協力をいただいて、
> お訊ねの件ははっきりさせたいと思います。
> たいへん恐縮ですが、もう少しお時間をいただけないでしょうか。
> 判明次第、お知らせいたします。
> ブリヂストン美術館、学芸課
ブリジストン美術館は東京駅八重洲口の真ん前だ。 東京駅を降りると、絶好の晴天。真夏の太陽がギラギラだった。
この日はちょうど夏休み。都心とはいえ閑散としている。 そんなオフィス街の真ん中にブリジストン美術館がある。
そう、あのタイヤメーカーの社長の美術品コレクションだ。 外見は普通のオフィスビルの様である。
これが問題の "クレマチス文耳付花瓶" だ。 みなさん、どう思われます?間違えなくケマンソウですね。
2週間も経っているのに銘版訂正の形跡はありません。 この時一緒に並んでいた他の美術品。
アール・ヌーボーの名品が道路から無料で鑑賞できます。
そのこと自体は大変ありがたいし意義のあることなのですが、美術館は文化を紹介するところですから、
疑問の提示された銘板をそのまま表示しておくというのは
ちょっといただけないかも知れません。
真偽は確認できないまでも、「花文耳付花瓶」とか、
「耳付花瓶」とか、間違いないものに訂正するとかあるいは、「異説があり調査中」の旨を併記するとかは
出来ないものでしょうか。
という訳で、いままで何度と無く素通りしていた
ブリジストン美術館を見学することができた。内部は撮影禁止だったので出てきてからの写真になります。
そのまま築地方面にぶらり散歩を続行中。
聖路加国際病院の有名なタワーです。工事中のビルもお盆休みで静かにしていました。
築地本願寺。外見はインド様式だが浄土真宗のお寺だ。 やや夕方の陽に変わったけれどまだ暑さは続いている。
こんな雲の時は単なる街路灯でも被写体になってしまった。 さあ、そろそろ帰路につかなければ。
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