花追い人のホームページです。
シーズンズグリーティング
花の季節が終わって実りと野鳥の季節に
10月第5週(10月29日〜11月4日)

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稔り=ノイバラ(神代植物公園)春から夏にかけて、季節季節に内容は替わってゆくがいつでも花を見られた。
そんな神代植物公園も秋の花がおおむね終わり、バラを除いては淋しい園内になった。
しかし、旧緑の相談所のあった別園ギャラリーでは神代植物公園を根城にしたアマチュア写真家集団の『亀っ子倶楽部』の写真展『華・はな・花』を開催中である。(10/22〜11/03)
この写真展には花追い人も参加している。
http://www.hanaoibito.jp/kame/km-index.htm
今回で11回を迎える写真展は力作が多くずっしりとした見応えだ。
是非一度、オリジナルプリントによる花の写真の世界を味わっていただきたい。

10月下旬。季節的には多くの花の季節は終わったのだが、今だから見られる植物の生き様というものもあるのでいくつか紹介しておこう。
花が終われば実がなるということこそ自然の摂理。そもそも実をつけるために咲かせた花なら当然のことだ。まずはノイバラの実を紹介しよう(写真1)。ノイ採餌中=コサギ(水元公園)バラは日本に自生するバラの原種のひとつで春には白い一重の香り高い花を咲かせる。秋、淋しい季節に実が色づく。季節感ぴったりの風情がたまらない。

それから、ゲンノショウコ。おなかを壊したときに煎じて飲む。"ほら治ったでしょう" という意味で "現の証拠"。花が終わって実が成ると実を遠くへ跳ばすためにゼンマイバネを思わせる特殊な板バネの上に種をつける。この形から別名を "ミコシグサ"。御神輿の屋根の形にそっくり。実の成った時の名前は神輿草のほうがぴったり。

十月の神代植物公園はやはり秋バラのシーズン。10月第2週に紹介したがまだまだ十分に堪能できる。バラ園は中央に噴水を設置し、ローマ建築を彷彿とさせるステンドグラス付の休憩所も設けて園内でも特別なコーナーになっている。四季バラとはいっても実際には春と秋に二回あるバラのピークには多くのアマチュアカメラマンをはじめ来園者が一段と多くなる。でもさすがに平日なら思うように三脚を立てることが出来る。
いわゆる "園芸改良" というのは、当然のことながら生物として "よりよいもの" に改良してゆくことではない。人間が鑑賞するという目的に対して "よりよいもの" に "改良" することだ。普通、生物としての自然界の中での生存力や繁殖力を失わせ、自然の中で生きてゆく力を奪われる。つまりは、植物本来からはだんだん遠くなってしまうということになる。バラほどの園芸改良の歴史があれば、それはもう植物では無くすっかり作り物になってしまった。

まあ、それはさておき、花の季節の終わった後の花追い人はどうしているかというと、自然というのはよくしたもので花と入れ替わるように北の国から冬鳥たちが渡ってくる。水元公園(東京都葛飾区)は鳥たちの楽園と化している。小合溜には強風の風上に向かっシルエット=チカラシバ(水元公園)てユリカモメたちがたくさん水面に羽根を休めている。

コサギ(写真2)は冬鳥ではないが人通りが少ない分のんびりしているように見える。
水元公園。初夏になるとハナショウブが咲き競う菖蒲田。
咲き競う頃よりは水を減らしているが、それでも小さな魚がいるらしく、採餌しているコサギたちを見かける。人が少ない公園では、鳥たちに近づいても意外と逃げたりしないで落ち着いている。

野鳥を撮っているときは植物が全く目に入らなくなる。それでも水辺で強制的に目に飛び込んできたのがこのカット。ただ枯れかかったチカラシバが群がっているというだけの光景(写真3)であったが秋の色合い、落ち着いた風情が美しい。野鳥写真の撮影時も一応花もやれるだけの機材を背負っているのだがそれがようやく役に立った。

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