残り少ない紅葉を探しに、平日の武蔵丘陵森林公園へ
12月第2週(12月10日〜12月16日)
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私の所属する写真クラブ(キャノンクラブさきたま支部)の撮影会は日曜日に行われる。日曜日がなかなか休めない勤務に就いていると日曜日を活動の中心としているクラブとはなかなか行動を共にすることができない。そんなことで、撮影会と近い日程で都合のつく時に一人で同じ場所で撮影を行うことにした。冬枯れの平日。広大な国営武蔵丘陵森林公園。人っ子ひとりいる気配もない。すっかり葉を落とした雑木林は林床まで陽が射し込んだ。
現代では「紅葉」というのが一般的な書き方だが、万葉集の頃は「黄葉」と表記することがおおかったようだ。しかし、黄葉した美しさを愛でる気持ちは今も昔も変わりはない。
黄葉と取り合わせて歌われるものは、雨と雁が多く、特に時雨との取り合わせが目に付くという。秋から冬にかけて降ったりやんだりする小雨は、もみじの繊細な美しさをよく引き立てたのだろう。また、庭のもみじよりも山のもみじを詠んだものが圧倒的に多く、黄葉した葉の一枚一枚も愛でたが、全山色づく状態により目を奪われたのだろう(写真1)。
花の撮影というのは当然一年を通じての活動になるのだが、それでも撮影にゆくの、というくらい被写体がないのが12月。花追い人としてはもっとも厳しい季節だ。神代植物公園を終日這い回ったところでまったく被写体が見つからないというのがこのシーズンである。そこのところを来園者もよくご存知で日曜日といっても来園者は従業員よりもはるかに少ない。平日ともなるとあちこち歩き回っていて行き交う来園者の顔が全部頭に入るくらいだ。植物園によっては冬期は閉鎖するところもあるし、あの手この手で客を寄せる方策を考えるところもある。そんななかで、やっと見つけたのがスイフヨウの実だ(写真2)。
ツバキとサザンカの違いを厳密にいうとややこしい話になる。よくいうのが花がばっさりと落ちるのがツバキ、サザンカは花びらがばらばらと散るように落ちる。これは例外が多く、雄しべが筒状に癒着しているのがツバキ、ばらばらに伸び伸びした雄しべのものがサザンカだ。いづれの見分け方から言ってもカンツバキはツバキではなくサザンカの仲間と考えたほうがよい。ツバキ科ツバキ属の常緑樹。花の少ない初冬から早春にかけて開花するので、あらゆるところに栽植され、たわわに花をつけ、冬の時期に彩りを添えている。本州西端、四国西南、九州、沖縄に自生しており、東北地方南部まで、庭木、生け垣として栽植され、戸外で越冬している。(写真3)
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