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3月第1週(3月4日〜3月10日)
季節は正確にめぐって−早秋の小さな草花
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[3月6日]
前回谷津干潟での撮影中にnewF−1のシャッターが切れなくなる事故が発生したことについては前週分で書いた通りだ。中古機とはいえ半年間の保証付きであった。再現性の乏しい故障であったため店に持ち込んだときに再現するかどうか分からなかったけれど、そのままでは使い物にならず、フィルムが入ったまま持ち込んだ。案の定、店頭で再現しない。そのうち、水掛け論をしていてもしょうがないから別の物に交換しますということになった。でも、この店は良心的である。シャッター幕のへたりからこの現象はあるかも知れないとのこと。でも、そうこうしているうちに現象が再発。よかった。言いがかりでは無いことが証明された。とはいっても購入するときのテストでは問題がなかったものをすっかり別のものと交換してくれたのはさすがに少し気が引ける。代わりにと言うわけでもないけれど、1.4倍のリアコンバーターを追加購入してしまった。
この故障の関係で、AE−1をバックアップとして使用したりで、残りフィルムが中途半端になってしまった。このフィルムを消化と交換カメラのテストをするために光が丘公園へ出向いた。レンズが明るいためテレコンバータを付けても十分に撮影可能だ、1.4倍のテレコンバータを装着して、合成700ミリ、F4相当にして使用。日中の昼間であれば十分に早いシャッターを切ることができる。そんなこんなでどこにでもいる普通の野鳥の撮影をしばし楽しんだ。(写真1=「冬枯れの木の上で−ヒヨドリ(光が丘公園)」)
[3月10日]
超望遠レンズの入手以来しばらく野鳥写真ばかりに夢中になっている内にも季節は正確に巡って3月。相変わらずウメのシーズンであることには変わらないけれど、いつの間にか春。
何かあるだろうと言う期待感で外へ出るだけでわくわくとしてくる。神代植物公園に隣接する調布市総合体育館では紅白のウメと黄色のサンシュユの競演。それぞれに色の個性が強い花が同じ場所に固まって咲くので見応えがある。見物に来る人は少なく、ランニングで通り過ぎる人の方が多いのはやはり総合体育館という場所柄ゆえのことだろうか。梅の実を採る梅園には植えられていないが、観賞用の梅の近くにはしばしば植えられているのがサンシュユである。白い梅、紅い梅と同じ時期にあざやかな黄色の花を咲かせる。色合いとして大変に映えてくる。樹高や樹形もウメに準じているし、古木のややぼろぼろになった感じがウメと似ている。このためウメが3色そろったような効果が出てくる。
せっかくの春。ウメ以外の花がぼつぼつ咲き始めた。神代植物公園で見かけた花をいくつか紹介することにする。
この時期の草花は背が低く咲くものが多くてローアングル三脚を使っても追いつかない。こういう時に最も便利なのがビーンズバッグ。アズキの入った少し大ぶりのお手玉で地面に直接置いて、その上にカメラを載せる。カメラの固定効果は抜群で、接写の条件で1〜2秒程度のスローシャッターを切ってもまずぶれることはない。
キクバオウレンは富山県、新潟県、山形県などの日本海側で見られる小さな草花だ。葉が細くなったセリバオウレンやコセリバオウレンは太平洋側に見られるが、一般にオウレンは冬期降雪地域に多い。現在各地に栽培されるオウレンはタンバオウレン(丹波黄連)と呼ばれるセリバ型の種類で、丹波の国で育成された栽培種とのことだ。(写真2=「林床に咲く−オウレン(神代植物公園)」)
アネモネといえばキンポウゲ科イチリンソウ属のこと。イチリンソウ、ニリンソウ、アズマイチゲ、キクザキイチゲとかほとんど白の清楚な花をもつ仲間たちだ。それらの花とは分類上は近いのだが見た目の印象がまるで違うのが園芸種のアネモネ。強いて言えば、花のすぐ下のところに細かい切れ込みが入った葉が一枚つくところ。そこだけがイチゲ類の印象と共通するところだ。春一番の豪華な花である。
フキタンポポはユーラシア大陸及びアフリカ北部の広い範囲に分布する。もちろんキク科の多年草で、フランスから導入された種子からの株が日本で開花したそうだ。花は直径2〜4cm。黄色でちょっと見はタンポポに似ており、茎の形がフキに似ていることからフキタンポポと呼ばれる。フキタンポポの栽培は極めて容易とのことだ。(写真3=「光ほんのり−フキタンポポ(神代植物公園)」)
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