花追い人のホームページです。
シーズンズグリーティング
4月第2週(4月8日〜4月14日)
(春、花が多いぞの特別増刊号)

ご近所あちこちの春爛漫。

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白い世界=コブシ(光が丘公園) 桜の開花宣言からゴールデンウィークまでの約1ヶ月間は一年中で最も花の多い季節である。
このコーナーはそれぞれの季節の写真3枚を中心でお送りすることを原則としているが、桜の開花の少し前からこのコーナーは臨時増刊にしている。
この際だからゴールデンウィーク過ぎくらいまで一気に連続増刊にしてしまおうというのが今週冒頭のご挨拶である。

 およそどこへいっても、「今度は桜が咲く頃においで下さい。とても素晴らしいですよ。」なんて言われます。
それはその通りなんだが、逆にいえばこの時期はどこへ行っても素晴らしい。
それなら、近所で済ませてしまおうというのが今週の提案である。

 そういう訳で、今回は花追い人の近所である、光が丘公園(東京都練馬区)、清水山憩いの森(練馬区)。このコーナーでおなじみの神代植物公園(東京都調布市)、再び近所の赤塚植物園(板橋区)、浦和市さくら草公園(埼玉県浦和市)の春爛漫をご紹介する。 

サクラ輝く(光が丘公園)[4月8日]

 サクラの満開前線がちょうど東京あたりを通過。
朝から晴れ上がって非常に気持ちの良い一日となった。
こんなに気持ちのいい日は家の中にいるのはもったいない。
かといって遠出をする必要はない。
どこでも気持ちがいいのだから近所の公園でも十分。
花と野鳥撮影のどちらにも対応できる機材を用意して近所の光が丘公園へ。
サクラの満開の時はサクラ以外にもたくさんの花に巡り会える。
まずはコブシから撮影スタート。
[写真1:白い世界=コブシ(光が丘公園)]

ユキヤナギ(光が丘公園) サクラ満開。
天気が良いこともあってお花見のピークになりそうだ。
桜並木の人通りは途絶えることを知らない。
芝生広場のお花見の場所取りは午前四時から始まったという噂だ。
昼頃から続々とお花見の人が訪れ夜まで延々と花見の宴は途絶えることがない。
サクラは夜桜とも言うけれどこんな日は昼間から花の下で酒を酌み交わすのが最高である。

 ここでの桜はまずソメイヨシノ。
日本中の公園や学校などに最も多く植えられていて、現在サクラといえばこれを指すくらい普通に見られる。
特徴は、3月下旬〜4月にかけて葉の出る前に花を咲かせる。
花が終わる頃葉が繁り出す。
実は緑色から赤、黒紫色と変わるができにくい。
接ぎ木であるので樹の寿命が短く、50年もたつと老衰してしまう。
毛虫がつきやすいのとテングス病などにかかりやすい欠点がある。とある。
[写真2:サクラ輝く(光が丘公園)]


 花の写真はマクロレンズというのはもちろん間違い。
超広角レンズから超望遠レンズまであらゆるレンズが使用できる。
要は焦点距離の長いレンズほど遠くから狙えば良いのである。
よくレンズのカタログにあるように同じ場所から各種レンズで撮影して比較するのではなく同じ被写体が同じ大きさになるように撮影位置を変えて行くことが大切なのだ。
という訳で超望遠レンズで狙ったのがこのユキヤナギ。
[写真3:ユキヤナギ(光が丘公園)]

強い光の中で=カタクリ(清水山憩いの森) ソメイヨシノが満開の頃のよく晴れた暖かい日。
これがカタクリの見頃の条件になる。
どの花も開花時期は場所によって違うし、同じ場所でも年によって違ってくる。
だから何月何日ころが見頃という言い方はできない。
場所によってソメイヨシノの開花時期が異なるのと同じでカタクリの開花時期も異なる。
年による変動もソメイヨシノと同様だ。
そして、よく晴れた暖かい日というのはカタクリの花弁が開き・反り返る条件だ。
曇った日・寒い日は完全に花弁を閉じて雄しべ・雌しべを保護する。


 カタクリの様な小さく可憐な花の撮影はローアングル、接近、逆光線というのが相場になっている。
ローアングルの接近というのはマクロレンズばかりでなく広角レンズを使用するのもひとつの方法だ。
広角レンズはもともと接近して使用することが基本だからだ。
接近ということから小さな花と広角レンズが結びつく。
広角レンズも思い切って魚眼等の超広角にしてみるのも新しい世界が開けることになる。
 カタクリの満開、そして気温の上昇により花弁の反り返り方も十分。
東京都内の最後のカタクリ自生地である清水山憩いの森の人出もピークを迎えた。
その中でどこからか聞こえてくるのは今年のカタクリはここ5〜6年のうちで最もいいということだ。
こういう話って実はあまり信用できない。
去年より今年がいいっていうののほとんどは去年はピークを外して、今年はピークを見たという話であることが多い。
今日来ている人は今年のピークを見ているのだから例年よりも良いのは当然と言うことになる。
[写真4:強い光の中で=カタクリ(清水山憩いの森)]
アーモンド咲く(神代植物公園)[4月11日]
 モロッコの山間の村々では、あちこちにアーモンドの木が植えられているという。
花の季節には村がアーモンドの花に埋もれてしまったかのような風景になるが、村の人々は花には特に関心を示さないのだそうだ。
アーモンドってどういう花かというと、サクラとモモの花を足して二で割ったような印象の花だ。
まあ、あまり固いことを言わなければアーモンドはほとんどサクラと同じ様な花が咲くと考えて良い。
実にイメージがまるで一致しないのはサクラ(さんらんぼ)やモモは果肉を食べるがアーモンドの食べるところは種であるということだ。
[写真5:アーモンド咲く(神代植物公園)]

スノーフレーク(神代植物公園) サクラの時期に見られる花は数限りなくある。
ここに紹介するのは、スノーフレーク。
春を告げる花として北国ではスズランが定番ですが、似ているというのでこの名をもらった。
和名をスズランズイセンといいます。
白い花の先端に緑色のアクセントをつけています。
この花は丈夫でよく生えるので、混んできたら6月頃に掘り上げ、秋に植え広げます。この写真でバックに見えるブルーのぼけはやはりこの時期に可愛らしい花を咲かせるムスカリである。
[写真6:スノーフレーク(神代植物公園)]

ユキヤナギ(光が丘公園)[4月12日]
 桜が咲いている頃はつい上を向いて歩いてしまうが、この時期足許を丹念に見て歩くことも必要である。
ひとつご紹介するのはヒトリシズカ。
いつも並んで話題になるのがフタリシズカであるが、ヒトリシズカのほうが圧倒的に可愛らしい花を咲かせる。
名前から言うとヒトリシズカが先のようであるがどうもそうではないらしい。
「シズカ」は、もちろん源義経の側室となり悲運をたどった静御前のこと。
静御前とその幽霊がそろって舞を舞うという能楽の名曲「二人静」がこの花の語源になっている。
これに似ていて穂がひとつだけ出ている方をヒトリシズカというのだ。
この花が終わると、今度は複数の花穂を付けたフタリシズカが咲き出す。
林は春から初夏へと、少しずつ装いを替えていく。
一名ヨシノシズカ、マユハケソウといいます。
白い花が暗緑色の葉で囲まれたころが、一番美しいときです。
[写真7:寄り添う=ヒトリシズカ(赤塚植物園)]
ノウルシとサクラソウ(浦和市サクラ草公園)[4月13日]
 他の場所での撮影を一通り済ませて、浦和市のさくら草公園に移動した。
そろそろサクラソウ祭りの筈である。
予想通り一面のノウルシのパステルカラーの黄色。その中にあちらにちらほら、こちらに少し固まってという感じで濃いピンクのサクラソウだ咲き始めたところだ。
サクラソウの花期というのは結構長くて半月以上になるのだろうか。
だが、他の草があっと言う間に背丈が伸びてくるのでほとんどサクラソウが見えなくなる。
他の草の伸びる前、こんな時期でなければサクラソウをゆっくり見る訳に行かない。

 「我国は草もさくらを咲にけり」と一茶が詠んだサクラソウ。
江戸時代には春の風物詩として親しまれ、荒川のほとりの群生地は野遊びの地になっていました。
サクラソウの園芸化が始まったのもこの時代です。
[写真8:ノウルシとサクラソウ(浦和市さくら草公園)]


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