花追い人のホームページです。
シーズンズグリーティング
5月第1週(5月6日〜5月12日)
(ゴールデンウィークは終わっちゃたから、特別増刊号はもう少しです)

亀っ子倶楽部写真展開催中です−この時期の花たちのご紹介。

神代植物公園で、12回 亀っ子倶楽部の写真展「花 光 風」を開催中です(〜5月4日)
このホームページ上で告知させていただきましたので、わざわざ会場までお越し下さった方が何人もいらっしゃいます。遠いところからどうもありがとうございました。
やはり、写真はPC画面で見るのとオリジナルプリントとでは全く違うというお言葉をいただいております。また、亀っ子倶楽部の他のメンバーの写真も見ごたえがあります。
残念ながら花追い人もいつも会場に詰めている訳にも行かないので、もしも会場にいらしていただける場合は事前にメールでもいただけると多少は調整できることもありますので。

この時期の神代植物公園は一年中で最も花の多い時期に当たります。
花を発見するたびに花の名前を手帳に書き出してゆくとたちまち150種を超えてしまうというのはこの時期ならではです。
それでは、今週のSeason's greeting は、こんな神代植物公園の様子からご紹介することにしましょう。

几帳面な実=オウレン(神代植物公園)

[5月6日]

神代植物公園で咲いている花を全部紹介すると大変なことになってしまうので、まあ、たまたまこの日に見つけて撮影に値した花ということに限定させていただく。

ユキモチソウ
この仲間のマムシグサ、ウラシマソウ、ムサシアブミなどと同じく、小さな花が棒状にたくさん並んで、それを葉の変形した苞という大きな器官で取り囲みます。
これは同じサトイモ科のミズバショウ、ザゼンソウ、カラー、アンスリュームと同じです。
またこの仲間の葉はそれぞれに大変個性的ですが、良く見ると専門用語で「鳥足状」という共通点があります。
鳥足状と言うのを文章で書こうと思いましたがやめました。
ニワトリのケズメの様に他の指が分かれるところからずれて枝分かれすることをいいます。

オウレン(実----花は終わっています)
およそ目立たない花を咲かせる植物だが、それでも花好きの人たちに人気があるキンポウゲ科の一員です。
花よりもむしろ妙に几帳面な実の方が人気があるのかも知れません。
そういえば、私がはじめて見つけて撮影したのも、オウレンの名を覚えたのも実の方からであした。
花のほうはそれよりずっと後に覚えた様な気がします。
[写真1:几帳面な実=オウレン(神代植物公園)]

たくさん=ナルコユリ(神代植物公園)ナルコユリ
ナルコユリとアマドコロの区別の仕方なんていう事が書物によく書かれています。
一箇所から花がいくつぶら下がるとか、茎を触ると稜があったりつるっとまん丸な茎だとかそんなことです。
私的にはナルコユリは神代植物公園のあそこに2株ほどあるやつで、それ以外は全部アマドコロであると判断しています。
それは立派な株で明らかにアマドコロより大きい。
もちろん他の場所でもこれと同じ位立派なものを見つけたらナルコユリとしますけれど。
[写真2:たくさん=ナルコユリ(神代植物公園)]

ユリノキ
アメリカ東部の原産だが世界各国に植えられていて、日本には明治初年頃渡来しました。  
街路樹、見本樹、庭園用などとして広く植栽されています。
材は建築材、器具材、楽器、船舶材など。
ハンテンボク、チュ−リップノキともいいます。
ユリノキは百合の木の意で、花がユリに似ているからともいいます。  
どこでも見かける樹だが、目の高さよりもはるかに高いところで花を咲かせるため、この花を見たことがないという方が意外と多いようです。

ベニバナトチノキ
セイヨウトチノキとはいわゆるマロニエのこと。
パリ・シャンゼリゼの街路樹のマロニエの花は白いのだそうだが日本で見かけるマロニエはどうも赤花が多いようです。
赤いトチノキはその他に、ベニバナトチノキというのとアカバナトチノキというのがあります。ややこしい。
区別はとても難しい。

ホウチャクソウ
ホウチャクというのは、お寺や五重塔の屋根の四隅にぶら下がっている鈴のような "あれ"。漢字では "宝鐸" と書く。
花だけを見ればアマドコロとかナルコユリに似ていますが花のつき方は全然違う。
これはアマドコロの仲間ではなくてチゴユリの仲間です。

幻の=ムラサキ(赤塚植物園)[5月7日]
日付が変ると共に、場所が神代植物公園から赤塚植物園(東京都板橋区)に変ったが、この日の撮影に値した花の紹介を続けることにする。

ムラサキ
ムラサキの花(ムラサキという名の植物の花)は白色です。
昔は関東地方ではどこでも普通に見られた紫色の染料を取る草でありました。
近年ほとんど見られなくなったといいます。
紫色の染料を取るからムラサキといいます。
ワスレナグサ、ヤマルリソウ、ホタルカズラ、キュウリグサの仲間です。
[写真3:幻の=ムラサキ(赤塚植物園)]

やんちゃ=カキドウシ(赤塚植物園)カキドオシ
繁殖力が強くて垣根を通して隣の庭に侵入してゆくことから、 "垣通し" 。
その名の通り郊外の自然度の高いところから町中のわずかな土の上に至るまでどこでも見られる草になっています。
そんなこんなで今まであまり目もくれなかったのだが、今年はこの花がやけに目に付く。
どうも今年は当たり年なのではないでしょうか。
[写真4:やんちゃ=カキドオシ(赤塚植物園)]

端正=コデマリ(向島百花園)
[5月9日]
今度は、向島百花園からご紹介します。
といっても場所によってそんなに花が変るわけでもないんですが。

シラン
春の野山はお花が次から次へと咲き乱れています。
紫蘭は少し湿った場所がお気に入りです。
林や草薮の中なんかにひっそりと咲いています。
野生の蘭にもいろいろあって、けっこうグロテスクだったり、きゃしゃだったりとさまざま。

オオジシバリ
畑や道端、どこにでもいます。
一見タンポポみたいな花ですが良く見るとちゃんと区別がつきます。
イワニガナともいいますが岩の上にはあんまり咲きません。

コデマリ
向陽の肥沃な土壌を好む。株状になる。あまり剪定しない。株分け、さし木で増殖される。優雅な庭木としてよく利用されている。自然形のままが美しい。株張りして樹勢がおとろえる場合は、株分けして肥培すれば花つきがよくなる。変種にヤエノコデマリがあります。
[写真5:端正=コデマリ(向島百花園)]

れんげ畑にて=レンゲソウ(志木市 宗岡)
[5月12日]
埼玉県浦和市から志木市。
秋が瀬公園から秋が瀬橋を渡って広大な田圃が続く宗岡あたりから。

ヒメジョオン
鉄道沿路に繁殖したことからテツドウグサ。
ほかにもゴイシングサ・アメリカグサなどの別名・方言があります。
どこでも見られる草であるがハルジオンとの区別は案外知られていません。

チガヤ
秋ケ瀬公園の近く、秋ケ瀬橋から偶然に田圃を発見しました。
実際に行ってみるとどこまでも続く広大な田圃の連続でした。
東京都から目と鼻の先にこんなにも広大な田圃。
ゴールデンウィークは農家にとっては田植えの季節という言葉通り。
どこも田植えが終わったばかりの美田でした。
美田の中になぜかチガヤばかりの田が一面。

レンゲ
今時とんでもない田舎へ行っても緑肥としてレンゲソウを使用しているところなどありません。
窒素分は簡単に化学肥料で補充できるます。
そうするとこれだけの広大な面積のレンゲ畑はいったい何の為なのでしょうか。
東京都に隣接したような農耕地ではあるがとても観賞用・観光用とは考えられない場所です。
なぜこれだけの田圃が、なぜこれだけのレンゲ畑が。……
[写真6:レンゲ畑にて=レンゲソウ(志木市 宗岡)]

撮影データ
写真1:几帳面な実=オウレン(神代植物公園)
CANON EOS-1N EF200mm F1:2.8L UNIPLUS TUBE 20mm C-PL
f2.8 (1/40) (露出補正:0) FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L Manfrotto #141RC 2000.5.6(土) 11:14 (00543V-14A)

写真2:たくさん=ナルコユリ(神代植物公園)
CANON EOS-1N EF28mm F1:2.8
f2.8 (1/25) +0.7EV FUJICHROME Velvia(RVP)
三脚使用せず 2000.5.6(土) 11:41 (00543V-25A)

写真3:幻の=ムラサキ(赤塚植物園)
CANON EOS-1N EF200mm F1:2.8L C-PL
f4.0 (1/50) ±0EV FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L Manfrotto #141RC 2000.5.7(日) 11:48 (00544V-29)

写真4:やんちゃ=カキドオシ(赤塚植物園)
CANON EOS-1N EF200mm F1:2.8L TELE-CONVERTER 2X UNIPLUS TUBE 12+20mm
f2.8(×2) (1/15) ±0EV FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L Manfrotto #141RC 2000. 5. 7(日) 12:18 (00544V-33)

写真5:端正=コデマリ(向島百花園)
CANON EOS-1N EF200mm F1:2.8L
f2.8 (1/125) (露出補正:0) FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L Manfrotto #141RC 2000. 5. 9(火) 15:42 (00545V-20)

写真6:レンゲ畑にて=レンゲソウ(志木市 宗岡)
CANON EOS-1N EF200mm F1:2.8L UNIPLUS TUBE 20mm
f2.8 (1/100) +0.7EV FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L Manfrotto #141RC 2000. 5.12(金) 15:55 (00546V-34)

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