7月第5週(7月29日〜8月4日)
富士山五合目に涼をとる。
(涼しげに特別増刊号)
シーズンズ・グリーティングは、その週の前々週の木曜日か金曜日にアップすることを原則としていますが、今回は都合により一日早く水曜日にアップさせていただきます。
花の島として有名で以前からあこがれていた、北海道の利尻島・礼文島を訪ねることになりました。24日に戻ってくる予定です。
その間、アップもレスもできませんがよろしくお願いします。
まあ、この花追いの旅がアップされるのは、例によっていつになるのかさっぱり判らないという状況ですが、いづれ皆様にご報告する事になるとは思います。
[8月1日]
[写真1]:雲より上の花=クルマユリ(富士山スバルライン 大沢駐車場)
|
さて、夏と言えば、富士山。
とはいっても私はまだ五合目までしか登ったことがない。
五合目というと山梨側のスバルライン五合目と静岡側の富士宮新五合目が有名であるが、その他に御殿場口五合目、須走口五合目がある。
標高はそれぞれ異なっているが、車であがれる限界と言うことが共通しているようだ。
毎年ほとんど、これらのうちどこかの五合目までは登っている。
今回は富士山スバルラインの五合目。
奥庭山荘脇の水場に集う小鳥を見ることを目的に出掛けてきた。
奥庭の直前、大沢駐車場(四合目)の道路脇で自生と思われるクルマユリを発見したので急遽車を停めて撮影を開始した。
[写真1]:雲より上の花=クルマユリ(富士山スバルライン 大沢駐車場)
[写真2]:色とりどりな雲海(富士山スバルライン 大沢駐車場)
|
富士山スカイラインの大沢駐車場。
クルマユリの撮影を終えて目を上げると、そこは地上から離れた空の一部。
眼下に雲海が広がる別天地であった。
標高の高いところの空の色は青から黒に近づく。
それに真夏のはっきりとした色の雲が加わり何とも独特の色あいとなった。
[写真2]:色とりどりな雲海(富士山スバルライン 大沢駐車場)
[写真3]:ヒガラ(富士山スカイライン 奥庭)
|
奥庭山荘脇の水場は、バードウォッチングには有名な好適地。
地上では見ることのできない高山特有の野鳥があつまってくる。
特に川のない富士山は水はけの良い地質のため水場が限られている。
このため山荘のご主人が毎日下界から運びあげて維持している水場は彼らの貴重な場所になる。
最初のお客さんはヒガラであった。
[写真3]:ヒガラ(富士山スカイライン 奥庭)
[写真4]:ウソ(富士山スカイライン 奥庭)
|
普段のフィールドではないところでのバードウォチングだから、普段見ることのできない鳥を観察できる。
生涯に見ることのできた鳥の種類のことをバードウォッチャーの世界ではライフリストと呼んでいる。
ライフリストを増やすには今まで見ていない場所・季節・時刻に観察をすることが早道だ。
ビンズイ。キクイタダキ。
私にとっては初見である。
胸から腹にかけてうっすらと赤いアカウソである。
数は多くないが、これが混じっていることがある。
雄の喉がバラ色なことから、“のどやけ”や“てりうそ”、また雌には“くろうそ”や“あまうそ”という俗名がある。
フィーフィ−というような声を出し、それを人が真似をすると、そばにやってくることがある。
現在は違法であるが,昔は飼い烏として賞賛されていたとのこと。
[写真4]:ウソ(富士山スカイライン 奥庭)
[写真5]:ミヤマオトコヨモギ(富士山スカイライン 御庭)
|
奥庭山荘を後にして、再び車で富士山スバルラインを登ってゆく。
さすがに夏休みシーズン。
スバルライン五合目の駐車場がいっぱいとのことで長蛇の列というほどではないが、スバルライン上に待ち行列ができていた。近くの道路脇駐車場に停めて昼食。御庭・奥庭間の遊歩道を散策してこの日の最後の行動とする。
森林限界というのだろうか。
この遊歩道の分岐点から五合目駐車場にむかった方向にはオンタデだけが生えるような荒廃した砂と火山灰だけの世界。
同じ分岐点から奥庭方向へ下る道はじきにカラマツの林になる。
カラマツの下草のようにハクサンシャクナゲだ。一カ所から突然植生が変わるというのは感動的だ。
[写真5]:ミヤマオトコヨモギ(富士山スカイライン 御庭)
[写真6]:オンタデ(富士山スカイライン 御庭)
|
富士山の5合目を越え、さらに頂上を目指して登ると、植物はしだいにまばらになる。
そのなかで目立つのが、オンタデだ。
オンタデ は、雌雄異株の多年草で、ワタデともよばれ、北海道と本州中・北部の高山の砂磯地に生える。
[写真6]:オンタデ(富士山スカイライン 御庭)
撮影データ
[写真1]:
雲より上の花=クルマユリ(富士山スバルライン 大沢駐車場)
CANON EOS-1N EF200mm F1:2.8L
f2.8 (1/400) +0.7EV FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L Manfrotto #141RC 2000.8.1(火) 10:12 (00570V-29)
[写真2]:
色とりどりな雲海(富士山スバルライン 大沢駐車場)
CANON EOS-1N SIGMA 90mmAF-MACRO F1:2.8 C-PL
f8.0 (1/50) +1.0EV FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L Manfrotto #141RC 2000.8.1(火) 10:27 (00571V-8)
[写真3]:
ヒガラ(富士山スカイライン 奥庭)
Canon new F-1 AE FD500mm F1:4.5L
f5.6 (1/60付近) (露出補正:0) Konica Chrome SINRA 森羅(SRS)
Manfrotto #055 #141 2000.8.1(火) 10:51 (00C19C-4)
[写真4]:
ウソ(富士山スカイライン 奥庭)
Canon new F-1 AE FD500mm F1:4.5L
f4.5 (1/125付近) (露出補正:0) FUJICHROME PROVIA100 PRO(RDPU) ISO 200 増感
Manfrotto #055 #141 2000.8.1(火) 11:59 (00C20E-26)
[写真5]:
ミヤマオトコヨモギ(富士山スカイライン 御庭)
Canon new F-1 AE FD135mm F1:3.5
f3.5 (1/500付近) (露出補正:0) Konica Chrome SINRA 森羅(SRS)
Velbon Monopole 2000.8.1(火) 14:54 (00C22C-6)
[写真6]:
オンタデ(富士山スカイライン 御庭)
Canon new F-1 AE FD35mm F1:2.8
f2.8 (1/500付近) (露出補正:0) Konica Chrome SINRA 森羅(SRS)
Velbon Monopole 2000.8.1(火) 15:00 (00C22C-9)
前の週、次の週がないときは、インデックスへ戻ります。