9月第1週(9月2日〜9月8日)
秋の日光/奥日光。
夏休みの観光シーズンを終えて、どこの観光地もそれなりに落ち着きを取り戻した。
そんな時期の有名観光地である日光をご紹介する。
ご存じのように、観光地としての日光は3つの顔を持っている。
ひとつは、歴史の町としての日光。
もちろん、江戸時代。武士の文化の最も爛熟したころの文化が凝縮している。
2つ目が自然。
奥日光、小田代ヶ原、華厳の滝あたりがキーワードだ。
そして、3つ目はテーマパーク。
東武ワールドスクエアー、日光江戸村、ウエスタン村、日光猿軍団、などなど。
[9月2日]
[写真1]:たたづまい(日光東照宮)
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日光東照宮は、徳川家光の時代に建立された家康の墓所である。
徳川幕府の最も爛熟期に作られたものだ。
贅を尽くすとはこのことを言う。
東照宮の建物とか彫刻とかが贅を尽くしたものというレベルではない。
江戸から日光までの街道を整備することから始めている。
そのために作った街道をどんな大名行列もかなわない将軍行列を組んでお参りに詣でる。
気の遠くなるほどの贅沢である。
そして、いわゆる鳴き龍。
東照宮が建立された当時のものかどうかは説明を聞き逃した。
小学校の修学旅行で訪れたときは柏手(かしわで)を叩いたような記憶がある。
今は各自で音を出すことはできない。
説明者が拍子木(ひょうしぎ)を叩いて、見学者はその反響に耳を傾ける。
龍は小学生の頃に聞いたのと同じ声で確かに鳴いた。
鳴き龍を聞いて外に出る。
建立当時よりずっと大きくなった筈の杉が圧倒的な存在感で迫ってくる。
[写真1]:たたづまい(日光東照宮)
[9月3日]
[写真2]:キオン咲く(奥日光 戦場ヶ原)
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日光市内から、いろは坂を上ると奥日光。
さすがにアマチュア写真家に最も人気のある撮影地だけのことはある。
中禅寺湖、戦場ヶ原、光徳牧場と有名な撮影地の名前が次々と現れる。
戦場ヶ原。
日光の名の付くニッコウキスゲとか、ノアザミによく似たニッコウアザミ。
こういう日光を代表する花のシーズンは終わったばかりのようだ。
今はキオンの花が咲いた。
紅葉はまだ始まっていないけれど、早くも秋の気配が濃厚な戦場ヶ原である。夏休みが終わってちょっとシーズンオフに入ったところ。歩いていてとても気持ちの良いシーズンになった。
[写真2]:キオン咲く(奥日光 戦場ヶ原)
[写真3]:白いしかばね=木根(奥日光 戦場ヶ原)
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湿原に木道を設置する時、これは地面の下に埋まっていたのだろうか。
それとも木道設置の時に切り倒された樹木の根なのだろうか。
いづれにしても掘り起こすのは大変だったであろう。
さらにそれをこの場所から運び去ることはとてもできない相談だったのではないか。
それで木道のすぐ脇にそのまま放置された。
魚眼レンズで迫ってみる。
木道も含めて勲章のような意匠となった。
[写真3]:白いしかばね=木根(奥日光 戦場ヶ原)
撮影データ
[写真1]
たたづまい(日光東照宮)
Canon AE-1 PROGRAM FD35mm F1:2.8
(f2.8付近) 1/30 (露出補正:0) AGFA COLOR HDC 100 Plus
三脚使用せず 2000.9.2(土) 15:26 (00A27F-10A)
[写真2]
キオン咲く(奥日光 戦場ヶ原)
CANON EOS-1N SIGMA 90mmAF-MACRO F1:2.8
f2.8 (1/640) (露出補正:0) Konica Chrome SINRA 森羅(SRS)
GITZO #468L Manfrotto #141RC 2000.9.3(日) 11:40 (00576C-18)
[写真3]
白いしかばね=木根(奥日光 戦場ヶ原)
CANON EOS-1N SIGMA 15mm F2.8 EX FISHEYE
f2.8 (1/1600) (露出補正:0) Konica Chrome SINRA 森羅(SRS)
三脚使用せず 2000.9.3(日) 12:33 (00576C-24)
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