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シーズンズグリーティング
11月第3週(11月18日〜11月24日)

 西沢渓谷 そして 石神井公園。
(初冬特別増刊)
(2001.11.8)

もう数年前になるだろうか。
キャノンクラブさきたま支部の撮影会で、メンバーの一人に落石による怪我人が出てしまった。
骨折のリハビリテーションを含めると一年以上を要した事故になった。
それから、なんとなく西沢渓谷は鬼門になった。
別に同じ場所で再び事故が起こると決まっているわけじゃなし、別の場所なら安心というのでもない。
この場所の名を聞くだけで事故が想い起こされるという訳だ。
それはそうなのだが素晴らしい撮影地であることに変わりは無い。

一般的にいう紅葉の好期よりわずかに遅い時期になってしまっての西沢渓谷である。
天気は完全な晴れ。
晴れということは光が強くそれだけ影がくっきりと暗く落ちる。
コントラストが強すぎて撮影にはプラス要素ばかりでもないが、それはそれ。
この条件での撮影を十分に楽しむことにする。 



[11月18日]

 [写真1]:存在感(西沢渓谷)
存在感(西沢渓谷)

遠くの紅葉の山。
色とりどりの落葉樹が険を競っているところ、たった一本の常緑樹。
遠くから見ても堂々と自己主張。
そのすさまじいまでの存在感にしばらく目が釘づけにされた。
それにしても周りの樹木よりも圧倒的に大きい。
他の樹が紅葉していなかったらこの樹の存在は判らないかもしれない。

[写真1]:存在感(西沢渓谷)




 [写真2]:流れ(西沢渓谷)
流れ(西沢渓谷)

西沢渓谷は地質学的に見ると巨大な一枚の岩盤で出来ていて、
そこを渓流が流れて侵食することによって複雑な地形が形作られたそうだ。
砂で出来た川や小石がたくさんの川とは違って一つの石を削って行くように流れて行く。
水量の豊富さと水のきれいさとあいまって西沢渓谷独特の景観を形作っている。

[写真2]:流れ(西沢渓谷)



[写真3]:木の葉(西沢渓谷)
木の葉(西沢渓谷)

広葉樹が必ずしも紅葉するわけではない。
針葉樹は日本の自生植物に限定すればカラマツ一種を除いてすべて常緑樹なのに対して、広葉樹は多彩である。
おそらく冬の光では十分な葉の活動はしていないのだろうがそれでも春まで頑張ればまた活動が再開できる。
しかし、時には冬でも強い光が降り注いで落葉しなくてよかった、なんてこともあるに違いない。 

[写真3]:木の葉(西沢渓谷)



[11月24日]

 [写真4]:コサギ(石神井公園)
コサギ(石神井公園)

ちょっと曇っていたけれど、石神井公園にカモを見に出かけた。
コサギの採餌についてよく言われているのは、
たんぼのようなところを歩くときに脚をぶるぶると震わせて泥の中に潜んでいるドジョウなどをおびき出して食べるというものがある。
石神井公園のこの池はまさにこの解説にぴったりの環境。
やってるやってる。
見事に教科書通りの採餌方法を繰り返している。 

[写真4]:コサギ(石神井公園)




 [写真5]:コサギ(石神井公園)
コサギ(石神井公園)

田圃状の小さな池ではカワセミのお立ち台を作って、その真下あたりにこっそり小さな金魚の水槽がセットしてある。
カワセミの餌にするためだ。
この池の向かい側が三方宝寺池である。
採餌中のコサギがいた。
脚を池の底について歩く都度、これをブルブルって振って池の底を掻き回す。
これで底から餌を掻き出している。 

[写真5]:コサギ(石神井公園)



[写真6]:オナガガモ(石神井公園)
オナガガモ(石神井公園)

オナガガモも日本へ渡ってきた当初は雄でも地味な羽色でほとんど雌と区別ができない状態であった。(エクリプス)
それが寒くなるにしたがって雄の羽色が鮮やかに目立つようになる。
他の動物に捕食される可能性のある動物は、安全性からいえば目立たないに越したことはないのだが、
美しい冬羽に衣替えをして春の繁殖期までになんとか雌を確保しなければならない。
そういう危険を犯した恋なのだ。 

[写真6]:オナガガモ(石神井公園)



撮影データ
[写真1]:存在感(西沢渓谷)
CANON EOS-1N SIGMA 90mmAF-MACRO F2.8 C-PL
f2.8 (1/400) (露出補正:0) Konica Chrome SINRA 森羅(SRS)
GITZO #468L Manfrotto #141RC 2000.11.18(土) 11:23 (00593C-26)

[写真2]:流れ(西沢渓谷)
CANON EOS-1N SIGMA 90mmAF-MACRO F2.8
f22 (1.6秒) +0.7EV Konica Chrome SINRA 森羅(SRS)
GITZO #468L Manfrotto #141RC 2000.11.18(土) 12:05 (00594C-4)

[写真3]:木の葉(西沢渓谷)
CANON EOS-1N EF200mm F2.8L
f5.6 (1/160) -0.7EV Konica Chrome SINRA 森羅(SRS)
GITZO #468L Manfrotto #141RC 2000.11.18(土) 12:43 (00594C-23)

[写真4]:コサギ(石神井公園)
Canon new F-1 AE NEW FD500mm F4.5L
f8.0 (1/500付近) (露出補正:0) Konica Chrome SINRA 森羅(SRS)
Manfrotto #055 GITZO雲台 2000.11.24(金) 10:21 (00C28C-25)

[写真5]:コサギ(石神井公園)
Canon new F-1 AE NEW FD500mm F4.5L EXTENDER FD 1.4x-A
f4.5(×1.4) (1/125付近) (露出補正:0) Konica Chrome SINRA 森羅(SRS)
Manfrotto #055 GITZO雲台 2000.11.24(金) 10:46 (00C28C-33)

[写真6]:オナガガモ(石神井公園)
Canon new F-1 AE NEW FD500mm F4.5L
f4.5 (1/1000付近) (露出補正:0) Konica Chrome SINRA 森羅(SRS)
Manfrotto #055 GITZO雲台 2000.11.24(金) 11:08 (00C29C-3)

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