11月第4週(11月25日〜12月1日)
花屋さんには花がいっぱいだけど。
(2001.11.15)
クリスマスからお正月は、花屋さんがもっとも忙しい季節なのだそうだ。
そういえば、店頭はポインエチアをはじめとしてクリスマスの花でいっぱいになる。
そして、まもなくマツ、センリョウ、キク、ウメ、フクジュソウといったお正月の花に入れ替わる。
そんな花いっぱいの季節なのだが、野草のフィールドや植物園にはどうしようもなく何も無い季節だ。
一年の区切りはいつでもいいのだけれど、思えば、そんな暗くて寒い時期を新しい年に定めた先人の知恵をふと思ってみる。
今回はそんな花のない植物園からのお便りです。
[11月25日]
[写真1]:羊歯につく虫(向島百花園)
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花が少ないから目が行くのかもしれないが、
羊歯(しだ)の葉がバックの光線を集めて美しかった。
よく見ると小さな虫。
いわゆるイモムシという蝶の幼虫なのであろう。
しかし、気温が低くなると活動できなくなる昆虫が今ごろ卵を産んだり卵から孵ったり出来るものだろうか。
食料なら、無いことも無いのだがちょっと不思議な光景。
[写真1]:羊歯につく虫(向島百花園)
[11月26日]
[写真2]:マンサク(神代植物公園)
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神代植物公園のツバキ・サザンカ園の向かい側にあるのがサルスベリ園。
夏には百日紅の名の通り花期の長い花を咲かせるのだが、
冬は葉を全部落として樹皮の美しさを誇る。
だから冬は猿滑の名で取引がなされるという。
この葉はサルスベリのものではなくマンサクの黄葉した葉だ。
鑑賞時期は長くは無いけれど、マンサクの黄葉はこんなに美しい。
今年はまず今日限りの撮影チャンスであろう。
カエデの紅葉と違って見頃が非常に短い。
カエデの紅葉なら撮れない年はないのだが。
マンサクのほうは毎年撮影チャンスがあるかというとそうでもない。
たまたまそういう日にそういう場所に行き会った年だけが撮影できる年になる。
[写真2]:マンサク(神代植物公園)
[写真3]:モミジ(神代植物公園)
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夏の暑さと潤沢な降水。
そして秋のズシンとした冷え込み。
そういうものが素晴らしい紅葉を作ると言われている。
花の無い時期の植物園に客の来る訳はないのだが、
どういうわけかモミジ園だけはそれなりに混雑している。
さすがに盛りというわけにはゆかないけれど、
まだカエデの紅葉が美しい時期のうちなのである。
カエデは緑から黄色に変わる時期の混ざったいろもいいけれど、
やはり真っ赤に染まったころが見頃であろう。
[写真3]:モミジ(神代植物公園)
撮影データ
[写真1]:羊歯につく虫(向島百花園)
CANON EOS-1N EF200mm F2.8L UNIPLUS TUBE 20mm
f4.0 (1/25) +0.7EV FUJICHROME Velvia(RVP)
GITZO #468L Manfrotto #141RC 2000.11.25(土) 12:33 (00596V-19)
[写真2]:マンサク(神代植物公園)
Canon new F-1 AE NEW FD135mm F3.5
f3.5 (1/500付近) +0.7EV Konica Chrome SINRA 森羅(SRS)
Velbon Monopole 2000.11.26(日) 11:35 (00C29C-33)
[写真3]:モミジ(神代植物公園)
Canon new F-1 AE NEW FD135mm F3.5
f3.5 (1/125付近) +0.7EV Konica Chrome SINRA 森羅(SRS)
Velbon Monopole 2000.11.26(日) 11:56 (00C30C-4)
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