8.山寺参拝(2)
[2005年 7月 2日(土)](その4)
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笠売り(山寺) |
山寺の根本中堂下の登山口から奥ノ院まではおよそ1000段の階段が続く
この石段を登るのに芭蕉の文字の入った菅笠を被ろうという趣向である
まあ、これを被って登っている人を見かけたということもないけれど
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松尾芭蕉像(山寺) |
俳聖、松尾芭蕉を記念しての銅像が立っている
この隣には芭蕉と共に奥の細道を歩いた河合曾良(そら)の銅像も立っている
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松尾芭蕉句碑(山寺) |
これに並んでいる句碑はもちろん「奥の細道」からこの地で詠まれた名句である
「閑けさや岩にしみ入る蝉の声」である
この地でこの句を聞くと、蝉しぐれの山寺の様子が目の前に見えてくるようである
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山寺の石段(山寺) |
昔から石段を一だん二だんと登ることにより
私達の煩悩が消滅すると信仰されている修行の霊山です
と書かれた登山口からいよいよ登りはじめる
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山寺の石段の様子(山寺) |
ちょうど墓石のような形が抜け落ちた
そんな形のものが石段の至る所で見られる
やや雑然としたところもあるが霊験あらたかな山岳信仰の雰囲気は十分だ
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常夜灯の土台(山寺) |
常夜灯の基礎部分だけが残されている
歴史の流れを経て石に丸みがでてきている
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1000段の石段(山寺) |
多くの修行僧たちがさまざまな祈りを捧げたであろう場所がそのままの形で残されている
今は水子信仰なのだろうか
カザグルマが静かに置かれていた
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1000段の石段(山寺) |
急な石段を登るという雰囲気が見える位置でシャッターを切っている
こんな登りが延々と続いてゆく
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せみ塚(山寺) |
せみ塚
もちろん「閑けさや岩にしみ入る蝉の声」に因んでいる
このあたりの岩にはずっと昔からの蝉の声がいっぱいしみ込んでいるに違いない
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1000段の石段(山寺) |
自然地形と山岳信仰によって作られた形が渾然としながらも一つの形にたどり着いてゆく
青々とした木の緑と降り注ぐ強い光もこの場所の風景を形作っているもののひとつだ
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1000段の石段(山寺) |
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1000段の石段(山寺) |
強い光は強い陰影を作り出す
ほぼ垂直の壁面にさまざまな文字が残されている
下側には卒塔婆を思わせる木片が大量に保存されている
そっと山伏を立たせてみたいような男性的な風景でもある